INDEX 議会報告
議会報告請願陳情政策提案あかしNOW街かどフォーラム議員紹介コラムリンク
 

議員の書き下ろしコラム
月1回の更新予定です


 

おうちをもったホームレス君

ゆはら季一郎

 U君、31歳が日本共産党の控え室を訪ねてきたのは、昨年の11月19日のことであった。その前日、日本科学者会議の細見さんから困っているので、相談に乗ってほしいと電話を受けていた。ホームレスの若者の生活についてであることは、事前に知らされていた。

  その日は、細見先生、U君そして、面倒を見ているという女性の3人が控え室にやってきた。
 話を聞くと、U君は7月1日までは、市内の県営住宅にお兄さんと一緒に住んでいたが、けんかをして放り出されてしまい、以後明石公園内でホームレスの生活をしていたそうである。そこで、生活保護を受けているYさんというおばさんと知り合いになり、共産党に頼もうということになったようである。仕事もないし、財産もないので障害になるようなものはないが、住宅がないのも生活保護を適用されない条件にもなっているのである。

 さっそく生活福祉課を呼んで、実情を伝え、生活保護の適用になるよう要請した。しかし、生活福祉課は「居住実態がない」といって、適用除外であるとガンとして聞いてくれないのである。ホームレスで生活に困っているので「適用してほしい」と要請しても「居住実態がない」と言って断られたら、取り付く島がないとはこのことである。結局平行線でその日は終わった。

  私はさっそく、国会、市議会での質問と政府・福祉部の答弁や対応を調べてみた。ホームレスの生活保護適用については、日本共産党は国会でも市議会でもホームレスの生活保護適用を強く求めてきた。市会議員団は9月議会にも質問し「生活保護の適用も含め、ホームレスが自らの意思で安定した生活を営めるよう支援していく」との答弁を引き出していた。しかし、実際のケースでは「居住実態がない」と断っているのである。さらに調べてみれば厚生労働省から「ホームレスに対する生活保護の適用について」によれば、「居住地がないことや稼働能力があることのみをもって保護の要件に欠けるものではないことに留意し、生活保護を適正に実施する」となっている。
 私はこれで「勝負あった」と思った。生活福祉課がいうように「居住実態がない」ことを理由に生活保護を拒否してはならないという方針が確立されているのである。

 U君の2回目の話し合いはこれで押しまくったが、福祉課は「県が認めていない」「よその市はもっと悪い」と言う。「それでもなんとかしてくれ」と言えば「救急車で入院してくれたら、なんとかなるんだが」がやっとの返事。それでも粘って、「面倒みてくれているYさんの家にすんでいるということにすれば適用します。」とやっとOKがでたのである。

 それから、U君は住民票を移動したり、不動産屋などを走り回ってメゾン・ド・グレースという立派な名前のついたマンションを手に入れた。先日は「住民票カードがほしいんやけど」とやってきた。理由を聞けばケイタイ電話を購入するのに必要だとのことである。これでU君はマンションもケイタイも手に入れたことになったのである。           
 今後は、ホームレスの生活保護適用に道をひらいたU君の自立を期待したい。(2004年2月)

 
ページTOPへ 

コラムINDEXへ


JCP-Akashi 日本共産党明石市会議員団
兵庫県明石市中崎1-5-1 明石市役所内
TEL078-912-1111(2185)
Copyright ©2001 JCPAkashi Shigidan.All rights reserved